風の吹くまま、日々の雑感を記録しとこうか程度の日記です。誹謗中傷や個人攻撃&個人の信用にかかわること、理解を求めない一方的なコメントは、独断で削除することもありますし、閉じることもあります。


by ende_m
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まんが「光る風」と、その時代

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 昭和45年11月から、「光る風」というマンガが少年マガジンで連載された。今から36年も前の話だ。その当時、まさかこんな事が起こるはずもなし、こんな時代になるとはずは無いと、子どもながら笑って読み飛ばしていた記憶がある。

 しかし、その当時から、このマンガはその時々の時代を見る上での自分なりの物差しとなっているような気がするのだ。
 
 「光る風」の第一巻の140ページに、こんな記述がある。



 この防波堤から、むこうがわも、やはりおれたちすむおなじ日本なのか…
おまえはだれだ…いったいだれなのだ?
こうやって、おれがしずかに、見をよこたえているときでさえ、おもくくるしくのしかかってくる。だれだ———?

 どうした…なぜ、おれはこうして問いかける?なにをいまさら…問いかけようというのだ!
そうだ!それは時間の浪費にほかならない。やめろ!
  いや…おれだけじゃない。ほら、あんなにおおぜいのひとたちが。

 だからどうしたというのだ。無意味な問いかけはやめて、さあだまってついてこい。きみたちはつかれてる。

 つかれてる?おれたちが。

 そうつかれてる。ゆっくりとやすみたまえ。そして思い出すんだ、自然界の法則を。

 なんだ、それは、自然界の法則とは、なんだ?

 ごらん、やはりつかれてるじゃないか。こんな、かんたんなことさえもわすれるなんて。
 …わたしに、だまってついてくること——。それがそのことになるのさ!そう——きみたちは、わたしについてこなければならない。したがわなくてはならないのだ!そうら、思いだしただろう。強いものは、あくまで強くさかえ。弱いものはほろびる。
 とうぜんだ。とうぜんなのだ。
 そうなのだ。そこだ——どうした。なぜ……なぜ、おまえたちは強者のみがもつ、とうぜんの権利であるもの——。権力に反抗するのか!?この理論は、なにも、まちがってはいないではないか!さあ、くるのだ早く!

 いやだ!おれはいくものか!だれがついていくものとうぜんの権利だと?おまえが、ごしょうだいじかかえている権力とは、とうぜんの権利とよびうるものなのか。

 ちがう!これは支配だ。社会における生存競争にうちかつ勝者のみがもつ、権利なんかではさらさらない!人類が人間を支配する権利など、この世の中に存在しない!しないのだ!
 それは、人間社会の存在そのものを否定する、きたならしくいやらしい野獣的な私有欲にすぎない!そういうものなのだ。権力……とは!!

 おまえは——おまえはだれだ——おまえは——?

 ということで、六高寺弦のつぶやきというか、悩みが3ページにわたり語られている。
これ以上は、ネタばれになるので紹介しないが、弦の兄貴が、アメリカの戦争拡大によってインドシナで、使っちゃいけない中性子爆弾で負傷し帰国するのだが、これもインドシナをイラクとか中東での劣化ウラン弾や白リン弾の使用を考えると、ものすごく今日的なのだ。当時は、なんかこれって「ジョニーは戦場にいった」じゃないのとも思ったが、もう架空の話じゃなくなった感があるのだ。

 興味のある人には、是非一読をおすすめしたいマンガではある。
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by ende_m | 2005-11-23 12:04 | まんが