風の吹くまま、日々の雑感を記録しとこうか程度の日記です。誹謗中傷や個人攻撃&個人の信用にかかわること、理解を求めない一方的なコメントは、独断で削除することもありますし、閉じることもあります。


by ende_m
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雲の上の空騒ぎ

 昨年、文化庁の要請で芸能実演家団体協議会(芸団協)が行った「アニメーターの活動実態調査アンケート」についてエントリーしたけど、今回はその続編。



 宮崎駿監督の『ハウルの動く城』が、昨年のベネチアでの「金獅子賞」に続き、アメリカのアカデミー賞候補になった。長年のアニメファンオヤジとしては喜ばしい出来事だ。
 今や日本のアニメーションは、日本のみならず世界からも注目されている。一説には、世界のアニメーションの約6割が、東京都(中央線と西武線沿線)で作られているっていうんだから、すごいっていえばすごい話だ。
 
 そんな日本のアニメーションを、世界に通用するコンテンツビジネス、輸出産業の柱として、政府も自治体も経団連も雁首並べてというか、みんな揃って支援策を打ち出している。政府は、経産省や内閣府の知的財産本部を中心に支援策を出しているし、経団連も知的財産行動計画で後押ししてる。東京都も年一回の「東京都アニメフェスティバル」や、杉並区なんかもアニメ産業の育成に取り組んでいる。

 でも、小泉も竹中も石原都知事も奥田も、働く側の事なんか考えない人たちだから、アニメ産業の支援も片手落ちっていうか、経営サイドの支援になっているようだ。何故かというと、どうも見てて、その支援策が実際に業界で働いている人の話を聞く限り、トンチンカンというか、産業の発展につながる支援なのか怪しいっていうのだ。

 というのも、平たくざっくり言っちゃうと政府の産業支援は、出来上がった作品を如何に売るかっていうところだけに力点を置いたもので、その作品を作る製作現場なんかどうでも良いとしか考えてない、だから、日本国内で製作出来ないほどアニメ産業が疲弊してもおかまい無しだし、日本のアニメを、中国で作ろうが、韓国、台湾で作ろうが、他の東南アジアで作ろうが、安けりゃ良いじゃんって発想だから、日本のアニメ産業がどうなろうと、海外に売れる作品が出来れば良いって思えるんだそうだ。

 去年政府のODAでアニメ支援って記事が新聞に載ってたので見たら、アフリカのナントカっていう国のテレビ放送のインフラに支援し、そこで日本のアニメを売ろうって魂胆のODAだったから、オイオイって思ったんだ。だって、まずは最低賃金以下のアニメーターを無くす努力をしろよって思ってた矢先だったからね。現場からみたらどうも実感の伴わない「雲の上の空騒ぎ」にしか見えないらしい。

 まぁ、一本のテレビ作品で、赤字がでる受注金額の安さも問題だし、それを版権で得た利益でカバーする製作元請け会社と、権利の恩恵を受けられず安い単価で働く労働者と下請け会社っていう図式にも問題があるようだ。更に作品数は増えてるけど、国内の描き手(アニメーター)不足も深刻らしい。使い捨てでやってきたから自業自得って話も聞いた。(この手の話をしだすと長くなるから、今日はここまでにします。)
 
 でも、日本のアニメは、世界に通用する日本の文化だし、更に発展してもらいたいと思う。

 やっぱり、産業支援を考えるなら、日本アニメの文化的側面からの支援と、その業界で働く人が働き続けられる環境の支援、技術と人材育成の支援が無くては、日本のアニメ文化は衰退して行くと思う。好きな仕事だからと業界に入る若者も多いけど、就職率10割だけど離職率8割なんて言われているらしいし、そうした若者の上にあぐらをかいて、儲かるから支援しようってだけじゃダメなんだと思う。

 知り合いに聞いたら、アニメの場合、実写と違って監督協会や撮影監督協会、シナリオ作家協会、スプリクター協会なんていう職能団体が皆無なんだそうだ。動画協会は製作会社の団体だしね。せめて、アニメーター協会とかあれば良いんだろうけど、アニメ業界に働く人はそんな暇もないし、暇だと食えないらしい。
 ということで、昨日これを見つけたので、急遽エントリーしとこうと思ったのだ。

 1月23日に映画演劇労働組合連合会が文化庁に提出した「アニメ産業改革の提言」
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by ende_m | 2006-02-07 14:03 | 日記