風の吹くまま、日々の雑感を記録しとこうか程度の日記です。誹謗中傷や個人攻撃&個人の信用にかかわること、理解を求めない一方的なコメントは、独断で削除することもありますし、閉じることもあります。


by ende_m
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2005年 12月 15日 ( 1 )

映画作家 大林宣彦

 素晴らしくもあり、恐ろしい事でもありますが、ぼくたちが20世紀、映像の世紀の中でスクリーンに描いた事は、総て実現してしまいました。良くも悪くも、夢は実現するのです。
 2001年9月11日のあの映像が、20世紀の映像の一つの集大成であったとするなら、実は誰もが願い望んでいた殺戮と破壊の映画娯楽の夢がテロリストたちに盗まれ、現実となったとするなら、21世紀はぼくらがスクリーンに、平和のみ描き続けたらどうなるかを考えるときではないか?
 イラク戦争の間、新聞は毎日、「まるで映画のような」と、その戦争の現実を伝えていた。では21世紀、ぼくらは「まるで映画のような」平和の日日の創造を夢見る事は出来ないか。
 スクリーンとは、巨大な自然界の欠落部分である。自然界にはあの様な空間は無い。あれは人間よ、お前は果たして創造し得るのか、を試される場所。この空白の欠落部分をいかに埋めるか、がつまり芸術行為である。
 20世紀、「自然は芸術を模倣する」とぼくらは詠んだ。人間は知力によって芸術を作るが、自然は只無自覚にそこに在ると。しかしどうか。今自然が人間の作った芸術を模倣すれば、自然界は滅亡し果てるであろう。今こそぼくらは、「芸術は自然を模倣する」とぼくらの創造行為をごく当たり前の場所に戻すべき時ではないのか。
 自然界の意思をもう一度よく考え、その循環の輪の中にこそ、今ぼくらは戻る。その契機にこそ、今ぼくらの芸術は、映画は役立つべきではないか。
 映画は少しずつだが、世界をリードする。映画にはそういう力がある。ぼくらが「スターウォーズ」ではなく、「スターピース」をこそ真に創造し、それが人びとに諸手を挙げて迎えられる時、世界は果たしてどのようなものになっているのか、を創造する事は、創造者たちの総ての願い、悦び、誇り、希望ではないだろうか。
 考え続ける事、創り続ける事こそが、その第一歩を踏み出す力と美しさとになるのだ。
 ぼくらは映画の力と美しさとを、心から信じている。21世紀、映画がやるべき事、やらなければならぬ事は、一杯ある筈。そんな事を、今日一つでも、ちょっと考えてみる事が大切なのではないでしょうか。

 さすが、大林監督、良いことを言うね。この後、ロシアのアニメーション監督であるユーリー・ノルシュテインさんのメッセージが続くのだけれど、やっぱり長文。そのうち映画人九条の会のHPでも見られると思うので、今日はここまでにしよう。次は、何故映画人が9条にこだわるかを考えとこう。ここんところ、立ち上げたばかりということで、結構ネットに没頭したりする時間が多かった。忙しくなってきたし、気張らず適当にやっていこうと思ったりしてるのだ。
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by ende_m | 2005-12-15 16:36 | 憲法