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風の吹くまま、日々の雑感を記録しとこうか程度の日記です。誹謗中傷や個人攻撃&個人の信用にかかわること、理解を求めない一方的なコメントは、独断で削除することもありますし、閉じることもあります。


by ende_m
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映画作家 大林宣彦

 素晴らしくもあり、恐ろしい事でもありますが、ぼくたちが20世紀、映像の世紀の中でスクリーンに描いた事は、総て実現してしまいました。良くも悪くも、夢は実現するのです。
 2001年9月11日のあの映像が、20世紀の映像の一つの集大成であったとするなら、実は誰もが願い望んでいた殺戮と破壊の映画娯楽の夢がテロリストたちに盗まれ、現実となったとするなら、21世紀はぼくらがスクリーンに、平和のみ描き続けたらどうなるかを考えるときではないか?
 イラク戦争の間、新聞は毎日、「まるで映画のような」と、その戦争の現実を伝えていた。では21世紀、ぼくらは「まるで映画のような」平和の日日の創造を夢見る事は出来ないか。
 スクリーンとは、巨大な自然界の欠落部分である。自然界にはあの様な空間は無い。あれは人間よ、お前は果たして創造し得るのか、を試される場所。この空白の欠落部分をいかに埋めるか、がつまり芸術行為である。
 20世紀、「自然は芸術を模倣する」とぼくらは詠んだ。人間は知力によって芸術を作るが、自然は只無自覚にそこに在ると。しかしどうか。今自然が人間の作った芸術を模倣すれば、自然界は滅亡し果てるであろう。今こそぼくらは、「芸術は自然を模倣する」とぼくらの創造行為をごく当たり前の場所に戻すべき時ではないのか。
 自然界の意思をもう一度よく考え、その循環の輪の中にこそ、今ぼくらは戻る。その契機にこそ、今ぼくらの芸術は、映画は役立つべきではないか。
 映画は少しずつだが、世界をリードする。映画にはそういう力がある。ぼくらが「スターウォーズ」ではなく、「スターピース」をこそ真に創造し、それが人びとに諸手を挙げて迎えられる時、世界は果たしてどのようなものになっているのか、を創造する事は、創造者たちの総ての願い、悦び、誇り、希望ではないだろうか。
 考え続ける事、創り続ける事こそが、その第一歩を踏み出す力と美しさとになるのだ。
 ぼくらは映画の力と美しさとを、心から信じている。21世紀、映画がやるべき事、やらなければならぬ事は、一杯ある筈。そんな事を、今日一つでも、ちょっと考えてみる事が大切なのではないでしょうか。

 さすが、大林監督、良いことを言うね。この後、ロシアのアニメーション監督であるユーリー・ノルシュテインさんのメッセージが続くのだけれど、やっぱり長文。そのうち映画人九条の会のHPでも見られると思うので、今日はここまでにしよう。次は、何故映画人が9条にこだわるかを考えとこう。ここんところ、立ち上げたばかりということで、結構ネットに没頭したりする時間が多かった。忙しくなってきたし、気張らず適当にやっていこうと思ったりしてるのだ。
# by ende_m | 2005-12-15 16:36 | 憲法
映画人、九条への想いを語る!_f0002751_1305736.jpg

 今日、おっと、もう12時を過ぎたので、正確には昨日のことだ。「12・13映画人九条の会一周年集会」に参加した。この九条の会は、映画関係者に限らず、映画ファンも参加できる「九条の会」だ。現在、1097名の会員がいる。
 今回のイベントは、「映画人、九条への思いを語る!」という内容で、映画人が九条へのあつい想いを語るリレートーク集会だった。

 リレートークのパネリストは―――、

池田香代子
 作家・字幕翻訳者。「世界がもし100人の村だったら」がベストセラーに。
大澤 豊
 映画監督。「GAMA 月桃の花」「アイ・ラブ・ユー」「アイ・ラヴ・ピース」。
川本喜八郎
 日本を代表する人形アニメーション作家。「三国志」「平家物語」「死者の書」。
神山征二郎
 映画監督。「遠き落日」「月光の夏」「ひめゆりの塔」「郡上一揆」「草の乱」。
ジャン・ユンカーマン
 記録映画作家。ドキュメンタリー映画「チョムスキー9・11」「映画 日本国憲法」。
高畑 勲
 アニメーション映画監督。「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」「平成狸合戦ぽんぽこ」「ホーホケキョとなりの山田くん」。

 それぞれのパネリストが、9条に関する熱い思いを8分程度語り、会場の質問に答える形で進行した。発言内容を書くと、それだけで結構な量になるので多くはふれないが、それなりの立場の人が語るからには内容のあるものだった。川本さん(NHKの三国志の人形では有名だね)は、来年2月11日に「死者の書」が岩波ホールでの上演が決まったそうだ。メッセージ性のある作品は今までは無かったが、今回は死者の魂を沈めるというテーマでの上演と言っていた。本来日本では、敵も味方も含めて死者に対しては招魂という形で魂を沈めていたが、明治ごろからその形が崩れたということも発言していた。また、ジャンユンカーマン監督は、日本は「戦争をしない国」という認識が世界中に広がり、尊敬を集めていたのに、残念とも語っていた。大澤監督、神山監督、高畑監督もそれぞれの立場で思いを語っていた。僕は、字幕翻訳家の池田さんのところで、ジョーンバエズが歌う「イマジン」が聞けたのが収穫だったね。このイマジンを日本語に訳したのを若者に聞かせたら、これって憲法じゃないって反応があったそうだ。イマジンの平和主義と日本の憲法とが重なったというエピソードのひとつを語っていた。

 今回の集会には、この他の映画人からもメッセージが寄せられている。運動を広げる上からも、プログラムの中から抜き出しておこう。

 九条は世界に向けての日本の決意表明です。アメリカの都合で、世界を裏切ってはなりません。脚本家・ジェームス三木

 九条は単なる条文ではない。一旦それを失ってしまえば私たちの心の平和も失われる。そして、再び私たち自身の手が血塗られることになる。すでにイラクの人々の流された血を浴びているのです。映像作家・鎌中ひとみ

 仕事のために出席できません。次の機会には是非うかがいたいと思っております。よろしくお願いします。女優・秋野暢子

 大変申し訳ありませんが、当日海外出張中の予定で出席することができません。集会のご成功をお祈りしています。映画監督・松井久子

 九条のおかげで、私達は60年間戦争に巻き込まれなかったのです。世界中が九条のような憲法を持てば、戦争は起こらないのです。平和を願い、平和を守る勇気を持ち続けましょう。俳優・吉永小百合

 戦後六十年、日本が平和だったのは憲法九条があったからだと思います。戦争の無い平和な国を望みます。倍賞千恵子

 うわぁ~。次の大林監督と、アニメ作家のノルシュテイン監督のメッセージは長文だ。
 もう夜も遅いし、明日以降この続きは書こうっと。あと、できたら、何で映画人が九条に敏感なのか、自分なりの考えも書きとめておこう。
# by ende_m | 2005-12-14 01:38
 昨今、マスメディアの問題がクローズアップされているが、マスコミ9条の会が、今日ホームページを立ち上げたそうだ。
 その名も「RESCUE9」
 トップページには、「今マスメディアに疑問を感じてるーーーあなたに」とあり、マスメディアが伝えない特ダネ情報!とある。期待したい。

お詫び:マスコミ九条の会のHPは、来年初頭から本格的に始動するそうです。ちょっと、フライングをかましてしまいました。だから、更新はまだ期待できないかもしれません。まぁ、予告編ということで見て下さい。トラックバックした方々に、深くお詫び申し上げます。


 
# by ende_m | 2005-12-10 16:45
「戦艦ポチョムキン」の宣伝です_f0002751_1424380.jpg

 長いこと、労働組合の役員をやっていると、いろんな人に出会う。これは、労働組合をやってきた自分の財産の一つだと思う。ということで、12月24日「戦艦ポチョムキン」80周年シネマ&トークを、岩波シネサロンでやるという話を聞いた。写真は鮮明じゃないが、第二部のトークで、新藤兼人監督、山田洋次監督、作曲家の林光氏、舞台美術家の浅倉摂氏がトークをするということだ。入場料は1500円、会場は岩波シネサロン。格安だと思う。でも、24日はクリスマスなので、普段家族を犠牲にしている私は、家族サービスをしなけりゃいけない。たぶん参加できないだろうな。この「戦艦ポチョムキン」を作ったエイゼンシュテインは、モンタージュ技法を完成させた、大天才だ。興味のある人は、エイゼンシュテインシネクラブへお問い合わせを!
 携帯のカメラではなく、デジカメを買おうと思うが、ボーナスでたけど、コイズミに掠め取られたので、どうするか考えどころだ。
# by ende_m | 2005-12-10 01:48 | 映画
 「9条を守ろう!ブロガーズ・リンク結成」のTBを戴いた。というか戴いていた。主旨には賛成。ただ、ネットを見ていたら、ここと同じようなタイトルのブログがあるようなので、新参者としては、取りあえずバナーを貼ることに止めておこうと思う。タイトルを、もう一度考えるか?
「9条の会」自体が、啓蒙運動だから意味はあると思う。
# by ende_m | 2005-12-09 16:53